象の操作室

Elephant in the Room

フィクションと死と医療をつなぐ実験的ブログ

生死を押しつける価値観

 

 5年ぶりに、震災のことを思い出した。そう、あの熊本・大分の地震のせいだ。

 

 おそらく2013年当時のものだが、新聞記事を読んですぐに途中まで書きかけたと思われる下書き原稿が出てきた。備忘録として掲載しておく。

 

 「死生観、大震災で変化 宗教学者・植島啓司さんの話」(朝日新聞 2013年9月6日 朝刊)から。

戦後の日本は宗教や死をタブー視し、経済を追い求めた。だが、バブル崩壊に直面、阪神大震災を経験し、生死を病院に押しつける価値観は破綻した。

 

 当時は「生死を病院に押しつける価値観」というくだりには、妙にしっくりきて納得したものだ。

 

 日本人の死に場所が病院だった時代。

 経済を必死に追い求めた結果、このような時代背景を生んだのではないか、という仮説も成り立つのかもしれない。

 そして今、その大きな揺り戻しがきている、とも考えられなくもない。

 

 いまだにその戦後の価値観は残っているのだろうか。すでに破綻しているのだろうか。

 それとも、価値観を維持したくても維持できない事態になりつつあるのだろうか。

 

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