象の操作室

Elephant in the Room

フィクションと死と医療をつなぐ実験的ブログ

経験から構造を取り出す

 「ねじまき鳥クロニクル」を読むと、なぜか昔の風景が甦る。


ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

 実家(とてつもなく田舎だった)の近くには、かろうじて子供が通り抜けられる程度の路地があった。家の間の路地を通り抜ける場面は、なつかしい体験のようだ。

 追体験のような錯覚には、フィクション制作の秘策がしかけられているように思える。

記憶や経験の再構成

 幼少時の記憶を集めて再構成しているかのような場面。フィクションを作る過程で、経験から大事な部分を抽出して再構成しているかのようだ。

 これは現象に迫るための、ひとつの手法なのではないか?

 科学的手法は行き詰まっている。もはや現象をうまくとらえられていない。
 たとえば、人々の経験を構造化して記述することができないだろうか。ナラティブの構造化というよりも、フィクション化か。

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