象の操作室

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Elephant in the Room

フィクションと死と医療をつなぐ実験的ブログ

もはやどこにも押しつけられなくなった価値観

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 ぼくの過去記事 生死を押しつける価値観 - Elephant in the Room を読み直した。

 

 当時は、「生死を病院だけに押しつけていていいのか?」という気持ちだったに違いない。その部分に共感して書いた記事だったのだろう。

 おそらくこれは、病院で長く働く人であれば必ず抱くであろう感情である。

 

 2013年9月の新聞記事からの下書き記事だったので、あれから3年以上経過したことになる。

 ぼくの置かれている環境も変わり、時代も変わった。どんどん変わりつつある。

 

 もはや、どこにも押しつけられない価値観。 

 多死社会を迎え、これからさらに増えていく死者をどうしていくのか。

 在宅医療を支える一員として、考えていきたい。 

 

関心は過去の体験に依存する?

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 はじめて見る景色のはずなのに「どこかで見たことがある」と感じることはありませんか。

 はじめて聞く音楽のはずなのに「どこかで聞いたことがある」と感じることはありませんか。

 そして、それがとても心地いいと感じることも。

 

 その感触は、過去の体験と深いつながりがあるのかもしれない。

 

 過去の体験や思い出のようなものが、その時代の共通体験として暗黙に存在していた時代が、少なくともつい最近まではあったように思える。

 今はどうだろうか。

 

 どんなことに興味をもち、どんなことに関心があるのか。

 その関心とは過去の体験に強く依存しているのかもしれない。

図書館をもっと活用したい

 

 図書館って大事なものだ。もっと利用すべきだった、と感じた一冊。

図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける

図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける

 

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 考えてみれば、少年時代のぼくは図書館にはよく通っていた。自宅からは少し遠かったが、歴史ある公園内にたたずむ小さな図書館 *1 で、今にして思えば贅沢な環境にあった。

 

 しばらくぶりに帰郷したところ、慣れ親しんだ図書館はなくなっていた。郷里を離れてまもなく、別の場所に新築移転されていたのだ。

 

 大学時代も図書館を時々利用していた。あの分厚い専門書が並んでいる書架と恐ろしくなるほどの静寂が魅力的だったのかもしれない。

 

 そういえば、医学図書館はなおさら、もっと患者のためにも市民のためにも、開かれていてもいいのかもしれない。

 専門的な情報を得られる機会はもう少し多いほうがよい。情報データベースの整備がもっと必要だろう。

 

 図書館で本の閲覧や貸出で利用することはあっても、その利用価値の高さについてはあまり考えてみたこともなかった。

 とくに大人になってから、足が遠のいていた。

 これからは、図書館をもっと活用してみたい。 

 

生死を押しつける価値観

 

 5年ぶりに、震災のことを思い出した。そう、あの熊本・大分の地震のせいだ。

 

 おそらく2013年当時のものだが、新聞記事を読んですぐに途中まで書きかけたと思われる下書き原稿が出てきた。備忘録として掲載しておく。

 

 「死生観、大震災で変化 宗教学者・植島啓司さんの話」(朝日新聞 2013年9月6日 朝刊)から。

戦後の日本は宗教や死をタブー視し、経済を追い求めた。だが、バブル崩壊に直面、阪神大震災を経験し、生死を病院に押しつける価値観は破綻した。

 

 当時は「生死を病院に押しつける価値観」というくだりには、妙にしっくりきて納得したものだ。

 

 日本人の死に場所が病院だった時代。

 経済を必死に追い求めた結果、このような時代背景を生んだのではないか、という仮説も成り立つのかもしれない。

 そして今、その大きな揺り戻しがきている、とも考えられなくもない。

 

 いまだにその戦後の価値観は残っているのだろうか。すでに破綻しているのだろうか。

 それとも、価値観を維持したくても維持できない事態になりつつあるのだろうか。

 

象の操作室、デザイン一新

 ブログデザインを一新した。単に気分的な動機によるものである。

 このテンプレート、メモ帳のようなテイストでなかなかいい。

 英字のほうが映えるデザインのため、タイトル「象の操作室」を英文タイトル「Elephant in the Room」としておいた。

 ちなみにこれはご存知のように、有名なイディオムである。

 weblioにはこのように書かれている。

見て見ぬふりをされた問題。

皆その問題を認識しているが、あえて触れようとしないタブーや政治的問題など物議を醸す問題を指す。

 

 問題がそこにある。

 医療における象とはなにか、これからも考えていきたい。

 

想定復元というフィクション

 三内丸山遺跡(青森市)を訪れた。

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 最後にここを訪れた時(といっても10年以上前だろう)には、プレハブのような資料館とまだ整備されていない広い公園のような空間がただ広がっていただけであった。どれほど貴重な遺跡なのか、その価値がよくわかっていなかっただろう。

 それが、今では縄文時代にはとても似つかわしくない立派な資料館(それも入館無料!)がそびえ立っていた。遺跡には年配のガイドがおり、津軽弁の訛りのある軽やかなトークを聞きながら、自由について行って遺跡内を散策することができた。

 ここで20年以上、ボランティアのガイドをつとめているという80歳代の男性は、驚くべきことを口にした。

 「ここにあるものは本物ではありません。」

 「見えているものはほとんどすべて復元、それも想定復元です。」

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あんとKindle

 今さらだが、Kindleをキャンペーンで購入した。

 これが想像以上に読みやすく、便利だ。スマートフォンのアプリの比ではない。それがいいのかどうか、まだよくわからないが、無料で読める本もある。こんなことなら、もっと早く使っておけばよかった。

Kindle Wi-Fi、ホワイト、キャンペーン情報つきモデル

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 本棚スペースには限りがある。紙の本には独特の良さもあるが、持ち歩きの便利さは格別だ。少なくとも読書への距離感は、かなり縮まった。

 

 今回はこちらの小説から。Kindleでも一気に読了できた。

あん

あん

 

 

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